【ニューテック・チューズデー】環境発電開発に最適な注目の3製品のご紹介

ニューテック・チューズデー
技術ジャーナリストのトミー・カミングスが毎週、設計エンジニアにとって興味ある「旬な」トピックを取り上げます。
庭の芝刈りや雨どいの掃除は今でも好きにはなれませんが、電子機器の進歩のおかげで、最近では屋外やどんな場所でも少ない電力でできる作業が増えてきました。
超低消費電力のマイクロプロセッサや環境発電技術の開発が進み、これまで電源がないところでは不可能とされていたアプリケーションが次々誕生しています。
たとえば、センサを遠隔地やアクセスしにくい場所に設置し、自動モードで稼働させれば、建築物や橋梁の応力をはじめ、大気汚染、森林火災、地滑り、ベアリングの摩耗、タービン翼の振動などを監視し、危険を警告させることができます。また、光、振動、熱、あるいは生物学的な源から、数ミリワットのエネルギーを取得することも可能になります。
携帯電話を見れば、これまでテクノロジーがどれほど進化したのかは言うまでもありません。ユーザーが多くの電力を消費する機能を求めてゆくうちに、携帯電話はアナログ無線電話からやがて手のひらに入るコンピュータへと変貌しました。ユーザーの声に、設計者たちが応えたのです。
この電力をめぐる業界の挑戦はなおも続き、その勢いが減速する兆しはありません。そんな中、業界アナリストは、環境発電が今後数年間、増加の一途をたどるだろうと予測しています。その成長の理由とは、環境発電向けアプリケーションが、環境モニタリングを行うために無数のビルや道路をつなぐ スマートシティ1 プロジェクトに活用されることが期待されるからです。
バッテリ駆動の携帯デバイスの設計においても、大型機器の電力効率の改善においても、設計エンジニアは今、環境発電技術の採用について検討を迫られています。
そこで今週のニューテック・チューズデーでは、テキサス・インスツルメンツ、京セラ、ウルト・エレクトロニクスの環境発電向け製品を紹介します。

注目のセンサ、コンデンサ、開発キット
テキサス・インスツルメンツのDRV5032 ホール効果スイッチセンサは、ビルオートメーションやパーソナルエレクトロニクス機器の小型化や携帯性の実現に最適な超低消費電力スイッチセンサです。各種のアプリケーションに適合できるよう、複数の磁気スレッショルド、サンプリングレート、出力ドライバ、パッケージで供給されます。スイッチタイプのホール効果センサは、スマートロックやシェードのロータリエンコーダから、携帯電話、タブレット、ノートブックの位置検出まで、パーソナルエレクトロニクス機器の機能を最適化することができます。本デバイスには発振器が内蔵されており、20Hz、または最小消費電流の場合は5Hzで磁界をサンプリングして出力を更新します。
Kyocera AVXのコンデンサTCJシリーズ は、導電性ポリマー電極を使用し、発火故障モードを低減する、低ESRのタンタル固体電解チップコンデンサです。民生用、産業用、ネットワークなどの一般的な用途に適しており、 スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、液晶テレビ、電源などに使用されています。
ウルト・エレクトロニクスの 環境発電ソリューションTo-Goキット は、環境発電、エネルギー管理、エネルギー貯蔵の実装に役立ちます。キットには環境発電用ボードとEnergy Micro Giant Geckoスターターキットが含まれています。環境発電ボードは、太陽光、電磁気、圧電、熱の各電源に最適化されたリニアテクノロジー社製圧力コンバータを4個搭載しています。ボードには2つのエネルギー源が搭載されており、すぐにテストを開始できます。
- 太陽電池(32mm x 50mm)
- サーモジェネレータ(40mm x 40mm)
Giant Geckoキットには、包括的な機能を備えた低消費電力のEFM32 Giant Geckoマイクロコントローラ(MCU)が搭載されています。
今週のまとめ
超低消費電力マイコンの開発により、環境発電市場は急速な拡大を遂げています。その結果、低消費電力の無線センサが誕生し、今ではあらゆる場所で使用されています。この動向は民生用、産業用、医療用などの分野へ広がり、これまで想像すらしていなかった新しいアプリケーションが今後も登場してくることでしょう。
1. Ajibike Eunice Akin-PonnleおよびNuno Borges Carvalhoによる"Energy Harvesting Mechanisms in a Smart City—A Review" は、 CC BY 4.0ライセンスにより利用を許諾されています。